千本松牧場の歴史と自然
千本松牧場のある栃木県那須塩原市のあたりは、江戸時代には「那須野原」明治以降は「那須野が原」と呼ばれてきました。
那須連山から那珂川・蛇尾川・箒川などが運んでくる土砂が堆積した土地で、水源に乏しい地域でした。
明治初期、那須野が原地方の開拓が始められます。開拓に不可欠な水を確保するため那珂川上流より水をひく疎水事業が行われ、1885年(明治18年)に「那須疎水」が開通しました。
この疎水事業は明治初期の殖産興業を背景にした国家プロジェクトであり、「那須疎水」は日本三大疎水の一つに数えられます。
那須千本松牧場は、内閣総理大臣を2度・大蔵大臣を7度歴任した明治の元勲松方正義公が、1893年、運営に苦労していた那須開墾社の土地を買い取り広大な農場を開設したのがはじまりです。
大農具を導入して欧米式の大規模農場経営を実施し、現在の千本松牧場の礎を作りました。
天然のアカマツが密生繁茂していたので、松方正義公はこの地を「千本松」と命名し、それがそのまま現在も残る地名地番となりました。
都心から140kmほどの近距離にありながら牧場敷地全体が鳥獣保護区に指定され60種類以上の野鳥やリス・ムササビが暮らすなど自然に溢れています。牧場の一角を占める200ha以上の牧草地で自家製の堆肥を用いて牧草を育てています。遺伝子組み換え作物等は一切使用しておりません。
豊かな自然・澄んだ空気の中、循環型・自然共生型農場で育った乳牛から採れる生乳を、低温長時間殺菌し自然の味そのままを提供させていただいています。